演奏会が近づいてきた頃にやっておくべきこと

▼だいたいこれであってる
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1182447426

何にせよ1週間前までには完了させておくこと、だそうです。経験的には1週間と言わず、1ヶ月前をオススメします。

弦は1週間ではまず安定しないし、弓に松ヤニ塗り忘れて演奏会を迎える人を意外なほどよく見るし。そういう人に限ってリハに来なかったりするのだけれど…。

なんであれ、天候の影響をもろに食らうぐらいの弦楽器です。いつもなら問題なく音程当たるフレーズなのに、今日はえらい外すな…。あ、雨だからか、ってね。生き物だと思って接しないと、彼ら彼女らにそっぽ向かれてしまいますよ。

演奏会当日には、いつも通りにボロボロな感じで相方と一緒にいるぐらいの方が良いです。ただでさえ多い不確定要素を自ら増やす必要はありません。

ステージに立てば、絶対緊張します。30回以上ステージに立ちましたがこれは間違いありません。直前まで緊張してなかった時に限って変な緊張をすることすらあります。

ステージの照明は暑いです。自分が大汗かいているぐらいです。楽器だって暑いんですよ。当然弦が伸びてチューニングが狂うんです。

変にメンテに力を入れるよりも、演奏会間近に気にするべきことは唯一つ。さあ、お祭りだ! 楽しむぞー!!ってね。気分を切り替えることが何より大事です。

ショスタコーヴィッチ ピアノ協奏曲 第1番(Op.35)

ショスタコネタ連投ですが、この曲は大学3年の時にやった曲です。ピアノ+トランペット+弦楽オーケストラという編成。1楽章の終盤にビオラが丸裸になる、とてもやりがいのある曲でした。

Op.35なのでビオラソナタと比べると、ずいぶん若い頃の作曲になります。調べてみると27歳ぐらいで作曲した曲のようですね。

▼1楽章のビオラの見せ場は5:15~5:35。

▼続き。3楽章の一発目の和音(4:18)が好き。

4楽章の終盤でバッチンバッチンやっているところがあるのですが、あれのことをバルトーク・ピチカートと呼びます。動画見ててもよく分かんないな…。11:53~12:00のことです。チェロ・バスが頑張ってるハズなのに聞こえない…。

普通のピチカートとは違い、弦を引っ張り、勢い余った弦を指板にぶち当てて音を出します。もはや打楽器。チューニングが狂っちゃうし楽器が痛むし、他の楽器が鳴ってるとさほど聞こえないし…。散々な奏法ですが、現代音楽ならではで面白いです。ビオラの譜面には出てきませんけどね? 余談ですよ。

ショスタコーヴィチのビオラソナタ(Op.147)

ショスタコーヴィチの作品はOp.147までありますが、彼が人生の最期に作曲した曲がビオラソナタだったりします。初演の際には、ショスタコの席に花が飾られていたのだとか。亡くなる直前まで作曲して、しかもそれがビオラの曲だったという。ビオラ弾きとしてはテンション上がりますよ。

※Opはオーパスと読みます。作品番号の意味です。モーツアルトの場合にK(ケッヘル)が使われるぐらいで、あとの作曲家は基本Opですね。

大学時代に知った曲なのですが、なかなかに変わった曲です。ショスタコは世界三大ネクラ作曲家の1人として有名ですが、なんかとても、らしい曲です。

※世界三大ネクラ作曲家のあと2人は、ブラームスとチャイコフスキーらしいです。3人とも好きな作曲家です。

▼こんな曲です

大学の卒業時点で1楽章を演奏しましたが…、この人みたいには弾けないですね。ピアノと合わせるのがすごく難しい。当時はダメダメ新入社員の憂鬱な気持ちで弾いてました(笑)。

2楽章(9:10~)は軽快で好きです。バイオリンソナタ(Op.134)の2楽章で使われているフレーズが出てきたりもします。下に貼っておきますので、興味があれば聴き比べてみてください。

3楽章(17:05~)はとてもきれいなのですが、今の私には演奏不可能です。天の光が差しこみ、魂が天に召されていくような、とても神秘的な曲です。できるものなら、何年かかってでも演奏できるようになりたいですね。


▼バイオリンソナタ(Op.134) 2楽章は10:57~